社会の発展を推進する
米国ニューヨーク市にてABのプライド・フラッグを掲げる
社内外におけるソーシャルインパクト
ABはダイナミックで多様性に富み、インクルーシブで、知的意欲をかき立てられる環境を作り出すため、日々努力しています。ABの目標は、社員の能力を最大限に引き出し、ひいてはABがサービスを提供している多くのコミュニティを発展させることです。
ダイバーシティ&インクルージョン
米国ニューヨーク市にて黒人女性の地位向上について語らう
ABのダイバーシティ&インクルージョン戦略
私たちは多様性に富んだインクルーシブなチームがより良いアイデアを生み出し、よりバランスのとれた意思決定ができることを認識し、幅広い顧客のニーズに応え、事業を展開しているコミュニティに最大限貢献をするため、従業員のユニークなバックグラウンドを活用しようと努めています。社長兼最高経営責任者(CEO)のセス・バーンスタインは、従業員への公開書簡の中で、ABの次のステップに関する概要を示し、ABをより多様性に富んだインクルーシブな組織にするため、引き続きコミットしていく考えを表明しました。
ダイバーシティを重視する採用
多様性に富んだ採用候補者に効果的にアクセスできる新たな人材採用プロセスの構築
あらゆるレベルにおける説明責任
インクルーシブな行動を取り、そのモデルとなるリーダーの育成
多様な人材の開発
多様な才能や見解を持った人材が活躍できるインクルーシブな環境の育成
多様な見解を尊重する企業文化の構築
多様な人種バックグラウンドには、アフリカ系アメリカ人/黒人、スペイン系/ラテン系、アジア人が含まれます。性別に関する情報はグローバルのデータに基づきます。多様な人種に関する情報は米国のみのデータに基づきます。2019年12月31日現在
米国における最近の人種間対立は、あらゆる面で平等を追求する必要性をすべての人々に強く印象付けるものとなりました。私たちはよりダイナミックで多様性に富み、インクルーシブな職場を作り上げるために努力しています。それは、従業員がやりがいを感じ、自分の価値を認められ、社内におけるキャリア形成を目指そうとする職場です。私たちは多様な文化が多様な思考を育み、より良い成果を生み出すと確信しています。ABでは2019年に米国で入社した社員のうち、31%が人種的に多様性のある人材でした。また、ABのシニア・ヴァイス・プレジデント(SVP)の21%を女性が占め、SVPに昇進した女性の比率は2017年から2019年にかけて27%から31%に上昇しました。さらに、ヴァイス・プレジデントに昇進した女性の比率も37%から40%に上昇しました。
“我々はダイバーシティを重視するだけでなく、インクルーシブな職場を作るため常に努力している”
—ダイバーシティ & インクルージョン 責任者 ジャネッサ・コックス=アーヴィン
人種間の平等とインクルージョンの促進
米国をはじめ各地で起きている不公正に関する問題や社会不安により、私たちが前進しなければならない必要性が高まっています。ABでは、多様な見解、アイデア、バックグラウンドの価値を認識し、変革を推進することを目指しています。人種的な不公正や不平等と闘うため、私たちは多くの行動を取り、それを評価しています。私たちは幅広い分野で人材探しに着手しており、2021年には多様性に富む人材を取締役会メンバーに指名したいと考えています。また、多様な人材の採用、育成、定着を促し、より多様性に富むリーダーがシニア・レベルで意思決定の役割を担うための方法を探っています。私たちは投資家として影響力のある立場を活用して好ましい変化を後押しし、お客様により優れた投資リターンを提供すべく努力することにコミットしています。私たちは人種間の平等を推進するため、企業としての慈善活動を見直すとともに、サプライヤーのダイバーシティを促し、倫理及び人権に関する基準を遵守しています。
- ABは5年連続で人権団体ヒューマン・ライツ・キャンペーン財団が実施する企業平等指数(LGBTQの従業員に対する企業方針や実務に関するベンチマーク指標)で満点を獲得しました。
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CEOのセス・バーンスタインは各界企業リーダーが主宰する「
ダイバーシティとインクルージョンのためのCEOアクション
」のメンバーを務めています(職場でのダイバーシティとインクルージョンを推進する世界規模のCEO連合体。2018年8月からメンバー)。
- 持ち回りでダイバーシティ及びインクルージョンのスポンサーを務めています。
- ダイバーシティを重視した全社的な採用戦略に重点的に取り組むダイバーシティに特化した人材開発パートナー。
- AB は社内でRacial Justice & Anti-Racist Resource Library(人種間の平等及び人種差別反対の資料室)を立ち上げ、世界的に広がるこの重要なトピックを歴史的及び現在の視点から理解するために役立つ文献、参考資料、バーチャル資料を従業員に提供しています。
- キャリア・カタリスト・プログラムでは、女性のヴァイス・プレジデントや人種的に多様なヴァイス・プレジデントと、シニア・ヴァイス・プレジデントをペアにして、コーチングやメンタリングに力を入れています。
- ダイバーシティ&インクルージョン・チームは新型コロナウイルスのパンデミックを受け、パンデミックの歴史や、それが引き起こす可能性のある行動、脆弱なコミュニティに与える異なる影響について議論するウェビナーを開催しました。
- 2019年には、ABをはじめとする大手企業数百社が米国最高裁判所に提出する意見陳述書に署名し、レズビアン、ゲイ、バイセクシャル、トランスジェンダーの従業員が生計を立て、プロフェッショナルとして優れた能力を身につけ、不平等な扱いを恐れずに家族を養う機会を得られる職場を作り出す決意を表明しました。
- 若手や少数グループからの人材採用を支援するため、Girls Who Invest、Year Up、Cristo Rey Network、INROADS、Investment 20/20などの非営利プログラムと連携したほか、AB独自の大学2年生向け夏季リーダーシップ・プログラムを開発しました。
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2020年に運営委員会に3人のメンバーを追加し、同委員会を強化しました。
- ダイバーシティ&インクルージョンの責任者であるジャネッサ・コックス=アーヴィンが、私たちの行動すべてに確実に多様な視点が織り込まれるよう尽力しています。
- アジア太平洋地域のCEOを務めるアージェイ・カウルは、ABにとって最も高い成長を遂げている地域の重要な見解を代表しています。
- 人材部門の責任者であるキャシー・スペンサーは、従業員、企業文化、福利厚生に関する視点を全社的なイニシアティブに取り入れています。
従業員との対話
日本のERG Japan Famly Mattersイベント
従業員の活躍を支援するためには、人材を育成するだけでなく、それ以上のことをする必要があります。従業員がそれぞれの共通点や共通の関心事を共有することで、包括的な環境が生まれ、多くのコミュニティへの働きかけが促進されます。
ABにとっては従業員の健康も最大の関心事で、新型コロナウイルスのパンデミックに見舞われ、多くの仲間が自宅で勤務している今ほど、それが重要だったことはありません。私たちは従業員の心身の健康に焦点を当てたプログラムを幅広く強化するとともに、シニア・リーダーの意思決定について透明な関係を重視してきました。AB をより良く、より充実した職場にし、私たちが暮らす社会をよりよく反映する企業にするための取り組みの一例を、以下に紹介します。
- 少数のスタッフを除き、米国、欧州、中国本土、シンガポール、日本、オーストラリアのすべてのオフィスで勤務する従業員を、完全にリモートワークに移行
- 従業員に睡眠改善ツールを提供したほか、資格を持ったセラピストを紹介
- 新型コロナウイルスについて理解し、それに対処するためのポッドキャストを作成
- フィットネスに役立つ健康及び活動のクラスを提供
- メンタルヘルスの「ファーストエイド」リーダー、近親者や友人との死別の際に役立つリソース、家族ケアサポートなどのリソースを提供
従業員リソース・グループ(ERG)
従業員リソース・グループ(ERG)は、ABのダイバーシティやインクルージョンに関する取り組みをサポートしています。この自主的で、部門横断的な従業員主導のグループは、伝統的に少数グループの従業員や、彼らを支える仲間、及び共通の目的や関心、バックグラウンドを持つ従業員の昇進を促進するために設立されました。
- AB Asians
- AB OUT
- AB Veterans
- Adelante
- Black ERG
- Family Matters
- Synergy
従業員ウェルネス・グループ(EWG)
従業員ウェルネス・グループ(EWG)は、ABの世界的なウェル・アヘッド・イニシアチブを構成する重要な要因で、従業員のエンゲージメントを促進し、グループ・メンバーの全体的な健康を改善することを目指しています。
- AB Golfers
- AB Run Club
- AB Volunteers
- Japan Energy
- Well Being EMEA
ABボイス:従業員の声を聞くフォーラム
より積極的な人材を育成するには、何がうまくいっているのか、何を改善する必要があるのかについて、従業員の声に耳を傾けることが重要です。年に1度実施している従業員調査「ABボイス」は、従業員の多様な見解や考えを聞き出すためのツールとなっています。2019年には従業員の89%が調査に参加し、キャリア開発、マネジャーの有効性、コミュニケーション、ダイバーシティ及びインクルージョン、企業文化などの主要なトピックに関する30項目以上の質問に回答しました。ABはこの情報に基づき、改善を続けるとともに、会社全体のムードを把握しています。
英国ABロンドン・オフィス
シニア・リーダーへのアクセス:タウンホール・ミーティング
定期的に開催されるグローバルなタウンホール・ミーティングは、CEOや他のシニア・リーダーから直接話を聞く機会を従業員に提供しており、業績、企業戦略、業績見通しなどの最新情報を巡り、活発で率直な議論が行われます。質疑応答セッションでは、従業員は自分にとって重要な問題について、自分の名前を出さずに質問することができます。
コミュニティへの奉仕
米国ニュージャージー州ハビタット・フォー・ヒューマニティ
2020年は多くの面で、コミュニティという概念がいかにグローバルで広がりのあるものであるかを私たち全員に示してくれました。新型コロナウイルスのパンデミックから自然災害、人種間の不平等や性差別などの問題に至るまで、コミュニティ・サービスへの要求はこれまでになく高まっています。
慈善活動を通じた社会支援
ABは従業員のマッチングを通じて慈善活動を促進することで、コミュニティを支援しています。また、コミュニティや慈善団体を支援するために有給休暇を提供し、ボランティア活動を奨励しています。2019年には、すべてのボランティア活動、ギフト・マッチング、寄付活動を支える包括的なプラットフォームである「AB Gives Back」を立ち上げました。
慈善活動の支援
ABは従業員による寄付5,000米ドル、シニア・ヴァイス・プレジデントの場合は10,000米ドルを上限に、従業員の寄付と同額を寄付しています。
2019年には、ABの従業員は総額320万米ドル以上の寄付を行い、ABはマッチング制度に基づきそれと同額を寄付しました。ABはこのマッチング・プログラムと他の寄付を合わせて、2019年に総額840万米ドルを超える金額を1,400以上の団体に寄付しました。
ボランティア活動への熱意を後押し
ABは「Day of Service」プログラムを通じ、協調的なサービス提供の機会を作り出すとともに、そうした慈善活動を行うための有給休暇を提供しています。その目標は、コミュニティへの関与や慈善活動を行う時間を従業員に与えることです。
- 「Day of Service」プログラムは2015年に開始し、拡大を続けています。
- それぞれの従業員には、「Day of Service」プログラムや他のボランティア活動に参加するために年間16時間の有給休暇が付与されます。
- 2019年は世界全体で124件のイベントで、合わせて7,000時間の活動を行いました。
「Day of Service」プログラムの概要:コミュニティへの貢献
AB Gives Back
ABは変化をもたらしている非営利団体への支援を通じ、地域のコミュニティに投資しています。ABの「Volunteer Time Off」プログラムは、本社のあるナッシュビルをはじめ事業を展開しているすべての都市や地域で、従業員が地元の組織に関与することを支援しています。
テネシー州ナッシュビル
コミュニティ・サービスの概要
- すべてのコミュニティ・サービスの取り組みについて詳細に説明することは不可能ですが、この概要と以下の事例から、私たちが進めている取り組みの広がりや規模が伝われば幸いです。
- ABの香港オフィスの従業員は、地元の非政府組織から配布作業などに関する支援を受け、必要としている家庭に400パックの衛生用品を配布するイニシアティブに寄付を行いました。
- 従業員リソース・グループの1つである「AB OUT」のナッシュビル支部は、オアシスセンターと協力し、Launch Padに身を寄せている性的マイノリティーの若者20人以上に昼食と夕食を提供しました。
- AB プライベート・クレジット・インベスターズは、全米の飢餓と闘うフィーディング・アメリカを支援するため、全社的な資金調達組織を立ち上げました。この取り組みは、何万食分に上る食事を提供できるだけの資金を集めました。
英国ロンドン
スティーブは英国の交通警察でボランティア活動を行っています。
ニューヨーク州ニューヨーク
アダムはニューヨーク地域の病院向けに、50個のBiPAP(人工呼吸器)アダプター、75個の空気圧チューブ・アダプター、50個の保護マスクを3Dプリンタで製造しました。
中国香港
コミュニティのメンバーはマスクや衛生用品を受け取っています。
世界の新型コロナウイルス被害救済策を支援
世界が新型コロナウイルスのパンデミックと闘い続ける中、ABとその従業員は、インパクトのある支援策を講じてきました。ABは会社として、CDC財団緊急対応基金、Give2Asia、NHS Charities Together、国境なき医師団、ニューヨーク市COVID-19対処・影響基金、ユナイテッド・ウェイ・ナッシュビルCOVID-19対処基金など、複数の組織を支援しています。また、従業員はABの運営委員会が主導する2:1の特別ギフト・マッチング・キャンペーンを通じ、世界中の160以上の非営利団体を支援しました。さらに、ABの従業員はそれぞれのコミュニティに奉仕する革新的な方法を開発してきました。
- 3Dプリンターを使用して、ニューヨークとコネチカット州で医療機器アダプター、マスク使用時に耳を保護するイヤーセーバー、個人用保護具を開発
- 香港で数百枚のマスクと支援物資が入った袋を配布
- ロンドンでエッセンシャル・ワーカーが安全に通勤できるよう、英国交通警察でボランティア活動に参加
- 最前線で働くナッシュビルの医療関係者に食事を提供
シチズン・スクールズがABをコーポレート・パートナー・オブ・ザ・イヤーに選出
中学生たちに将来に備えた学校外での体験学習を提供している代表的な非営利団体であるシチズン・スクールズは、ABを2019年のコーポレート・パートナー・オブ・ザ・イヤーに選出しました。ABは金銭的な寄付や100人以上のボランティアを通じてシチズンズ・スクールへのコミットメントを継続しており、ボランティアは自らの時間をささげて生徒たちに直接的な影響を与えています。ABは2010年からシチズン・スクールズと提携し、350人以上の中学生と協力し合っています。